だんだんと昼と夜の長さが等しくなってくる秋分の頃、スタンダードコースが9月23日、大阪たかつガーデンにて開催されました^_^
「なぜ人は病気になるのか?」
「なぜ鍼を体に刺すことによって病気は癒えるのか?」
今回はそんな素朴な疑問をも解決してくれる、鍼治療を行う上でとても大切となる「太極陰陽論」について学びました!!
目次
太極陰陽論
講義を担当して下さったのは堀内齊毉龍先生です(^^)/
鍼灸臨床を行う上で太極陰陽論を理解することの重要性について、解りやすく解説して下さいました。
気と陰陽
東洋医学には「気一元論」といわれる、人も自然も全ての物事は「気」から成り立っているという考え方があり、その大元となる気一元のことを「太極」と呼びます。
また気の機能は大きく分けて、発散・活性化させる「陽」の働き、そして収縮・鎮静化させる「陰」の働きの二種類が存在します。
この陰陽の働きがうまく協調しバランスを取ろうとしているものが、この世界の成り立ちであり、それは人間の体においても同じであると考えています。
なぜ病気になる?
人の心身は元々陰陽が調和されており、健康を維持する機能が備わっています。
つまりこの陰と陽にアンバランスが起こり、うまく調和できなくなると病気になります。
逆を言えば、鍼を用いてこのアンバランスを陰陽調和に戻すことさえできれば、病気は治るということです。
「千変万化する陰と陽のバランスを絶妙に整えることこそが鍼の真骨頂!」と強調されていたのが印象的でした٩( ‘ω’ )و
陰陽のアンバランスを把握する16の法則
中医学で紹介されている太極陰陽の8つの法則に、さらに8つの法則を加え、北辰会方式では計16の法則を提唱しています。
そのうちの一つに「平衡の法則」があります。
大きく傾いた船が左右へ揺れながら、だんだんと元に戻っていくように、陰陽どちらかに傾いた場合も、陰に陽にと傾きを繰り返しながら、陰陽調和(平衡)をキープしようとします。
例)最初の治療ではすごく効果を実感したのですが、2回目3回目と続けるうちに、だんだん初回程の効果が実感できなくなってきました。やっぱり私は鍼が合わないのでしょうか?
このような患者さんがいた場合、平衡の法則が分かっていれば、焦ることなく適切なアドバイスができますね٩( ‘ω’ )و
改めて陰陽を常に意識して、診断治療することの重要性を確認できました(^^)/
気血津液弁証
講義を担当して下さったのは松本賢一先生です^_^
気血津液の生理と病理について解りやすく解説して下さいました。
基礎的な内容がメインでしたが、分かっているようで理解しきれていないところを再確認できました!
繰り返しの基礎固め、大切ですね٩( ‘ω’ )و
体表観察実技
北辰会方式では夢分流腹診を採用しています。
腹部は特にデリケートな場所であり、触られて気持ちが良いと感じるタッチが基本となります。
表在・深在に関わらず、重いタッチとならないよう指導していただきました(^^)/
合谷の取穴は、患者さんに母指と示指で輪を作ってもらうと、皮膚が軽く緊張してツボの反応を捉えやすくなります。
また深在を診る時は、下から軽く押し上げると、より鮮明にツボの状態を確認できます!
太衝を取穴する際、足指が反り返ってツボ自体に上手く触れられない場合は、手掌で足指を固定して皮膚を軽く緊張させると、反応を捉えやすくなります!
正確にツボの状態を確認するためには様々な工夫が必要ですね(^^)/
最後に告知!
今回の実技でも学んだ夢分流の腹診が基本となる、夢分流打鍼術!!
それを11月に大阪の茨木で開催される日本伝統鍼灸学会において北辰会代表、藤本新風先生が実技セッションで披露されます。
他にも北辰会の先生方が一般演題などで多数発表される予定です。
詳細は「第46回 日本伝統鍼灸学会 大阪大会」をご覧下さい!
以上、ブログ課スタッフ石川がお届けしました(^^)/