12月20日・21日の2日間、岡山県岡山市にて『第29回 日本統合医療学会学術大会』が開催されました。
日本統合医療学会は、「統合医療」とは、近代西洋医学に基づいた従来の医療の枠を超えて、「人」の生老病死に関わり、種々の相補(補完)・代替医療を加味し、生きていくために不可欠な「衣・食・住」を基盤として、自然環境や経済社会をも包含する医療システムであり、日本統合医療学会は“人“がより健康的で幸せに生きることを目的としています。私クリスは、この大会に参加する機会を得ましたので、ここにその内容をご紹介します。
今回の学術大会では、「皆で共有しよう 統合医療の奇知・叡智」というテーマの下、5つの会場に分かれ、多彩な講演が行われました。
うつ病、がん免疫療法、生殖医療といった医療分野の最新トピックスから、統合医療、鍼灸、ヨーガ療法まで幅広いテーマが取り上げられ、なかでも東洋医学や鍼灸に関する講演が数多く用意されていたのが印象的でした。
そんな中、座長の関隆志先生と共に藤本新風代表が登壇しました。プログラム『15:00~17:00 鍼灸体験・実践』にて、「伝統鍼灸(北辰会方式)による診察・診断(弁証)・治療」をテーマに講演を行いました。
講演開始前は、数ある会場・講演の中で、どれほどの方に足を運んでいただけるのか、正直なところ、いささか不安でしたが、いざ始まってみると、鍼灸師はもちろんのこと、カウンセラーや療法士、さらには看護師や医師、歯科医師に至るまで、さまざまな分野の方々が参加してくださいました。
今回の講演は、平素、鍼灸に触れる機会が少ないと思われる医療従事者の方にも理解していただけるよう、「東洋医学」という大きな枠組みから話を展開し、体験時間を織り込みながら、北辰会特有の診察法を中心に講演が行われました。

講演の内容
講演ではまず、
明治政府が西洋医学導入に踏み切ったことにより、鍼灸は医師の範疇から分離され、鍼灸・漢方は公的医療制度の枠外に置かれることとなった、という日本の医療の変遷について語られ、そのうえで、現在の日本鍼灸界の現状や、東洋医学と西洋医学それぞれの視点から見た五臓六腑と内臓学の違いについての解説がありました。

続いて、四診(望・聞・問・切)の説明から、北辰会が重点を置く診断法である背候診や原穴診についての解説があり、その後、参加者同士による体験に進みました。
まずは参加者同士で、合谷へのフェザータッチや触診のコツを練習、その後、虚実の左右差が大きく現れる経穴を実際に体感してもらいました。
ツボの反応をより深く理解・実感してもらえるよう、新風先生は会場内を回って、一人ひとりに丁寧に触れながら、確認していきました。

参加者のみなさんの熱気で、あっという間に、2時間が過ぎ、最後に予定していたデモンストレーションの時間が取れなくなってしまったのですが、みなさんが見せた驚きの表情がとても印象的でした。
専門や立場は異なれど、“人”がより健康的で幸せに生きる、というテーマの下に会場には一体感が生まれ、非常に有意義な時間となりました。

写真(右から):下城先生、関先生、新風代表、クリス
(文責:クリス)

