2月1日(日)、徳島鍼灸師会にて、藤本新風代表から学ぶ講習会IN徳島2026「治療院のコモンディジーズ・肝の病因病理と公開臨床」が開催されました。
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会場のシビックセンター。徳島市民のみなさまの知識、教養及び生活の向上とその健全な発展を目的として建てられ、館内には阿波踊りの絵も展示されています。
午前は座学、午後は公開臨床と実技指導という構成で、理論と臨床の両方を学ぶことのできる、たいへん内容の濃い研修会でした。本レポートを通じて、その一端なりとお伝えできれば幸いです。

→講義前の新風代表を記念撮影📸
会場に到着すると、受付で使い捨てカイロが配られていました。寒い日でしたが、心が暖かくなりました。
徳島鍼灸師会からたくさんの先生方が参加され、会場は熱気に包まれていました。
その後徳島県鍼灸師会会長の堀本先生からご挨拶があり堀本先生の司会進行のもと講義がスタートしました。
午前:座学「肝の病因病理」
午前の座学では、「肝の病因病理」を軸に、新風代表が大切にされている古典的な視点から、日常臨床でよく出会う肝の病態について丁寧にお話してくださいました。
新風代表から直に肝の臓象学を学べる機会は、北辰会でもほとんどない非常に貴重なものです。

肝の生理・病理をひとつひとつ紐解き、それを臓腑や経絡とのつながりも交えながらの解説で、代表が、日頃どのように臨床に向き合われているか、その光景が自然と頭に浮かんで来ました。と同時に、私自身にとっても、基礎を見つめ直す良い機会になりました。なかでも心に残ったのが、「肝は罷極之本として、無理を引き受ける」というくだりです。
「罷」とは「疲」を意味し、「罷極」とは疲労が極まった状態のこと。
新風代表のところに来られる患者さんの中には、突然体調を崩されたにもかかわらず「無理をしているつもりはなかった」と話される方も多いそうです。しかし実際には、無理をしていることに気づかないまま、肝が緊張を引き受け続け、限界めがけて動き続けている状態なのだと説明してくださいました。
身体は動き、仕事もこなせている。特別につらさを感じないからこそ止まることができず、その結果、ある時ぷつんと糸が切れたように体調を崩してしまう。こうした患者さんに対して大切なのは、「正しいことを伝える」ことではなく、「気づいてもらうこと」。
「患者さんにトークで説得するのではなく、納得してもらう」
という代表の言葉が、とても印象的でした。
そのためのヒントとして挙げられたのが、患者さんに
「何もしていない時間を、どう感じるか」
「じっとしていられるかどうか」
という問いかけです。
患者さんの中には、「何もしていないと時間が落ち着かない」「つい動いてしまう」とおっしゃる方も多いようですが、こうしたやりとりを通じて、患者さん自身が
「自分はずっと緊張した状態で過ごしていたのかもしれない」と、気づかれることも多いのだそうです。
講義では、素問・霊枢・難経といった古典の記述をもとに、現代の臨床へとつながる解釈が随所に示され、臓象学の奥深さを改めて感じる内容でした。吉本新喜劇の珠代姉さんの表情を肝との関わりで説明されるあたり、「吉本大好き」な新風代表ならではで、会場内の空気が一気に和みました。

→お昼休憩の師匠と弟子の一コマ😊
午後:公開臨床・実技研鑽
午後からの公開臨床では、モデル患者さんの「左脇腹の痛み」に対する治療が行われました。問診では、主訴である痛みの増悪・緩解因子を丁寧に確認しながら、患者さんのこれまでの生活を通して体質を絞っていく過程が示され、実際の臨床の流れを間近で見流ことができました。北辰会で学んでいる私にとっても、非常に有益な時間でした。

体表観察では、気色の変化や舌の状態などについて一つひとつ丁寧に解説され、午前の講義で学んだ肝の変調が実際にどのように身体に表れているのかを、所見と結びつけて理解することができました。

綿密な問診と丁寧な体表観察をもとに導き出された一鍼で、症状がみるみる変化していく様子は圧巻で、改めて鍼治療の奥深さと可能性を感じました。
新風代表の公開臨床は、問診から刺鍼まで流れるような無駄のない進み方で、「美」を感じるほどでした。私もいつかこのようになりたい、という思いを強くしました。
実技では少人数のグループに分かれ、互いにモデルとなりあいながら、実際に体に触れて、その反応を学びました。
直に新風代表の指導を受けることで、ツボは触り方一つでその表情を変えるのだと実感しました。対面講習会ならではの魅力です♪
最後に
古典文献の理解から臨床まで、つまり理論から実践まで合わせて学ぶことのできた本研修会を通じて、肝の病因病理をより身近に感じることができました。今後の臨床に繋げていきたいと思います。
また、さまざまな流派の先生方との交流を通じ、新たな発見があったことも、本研修会の成果と言えます。
最後になりましたが、今回の研修会開催にあたり、徳島県鍼灸師会会長・堀本隆久先生をはじめ、ご準備・運営に携わってくださった役員の皆さまに、心より感謝申し上げます。
このような機会を設けていただき、本当にありがとうございました。


