東京で中医学の基礎と鍼灸臨床を学べる1日!

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皆さんこんにちは(‘ω’)ノ
最近大阪駅周辺に少しだけ詳しくなりつつあるブログ課支部スタッフの小倉です☆

先日10月22日(日)には東京・高田馬場にて北辰会関東支部定例会が開催されました!
台風が近づく中、多くの方がお越し下さいました(^^)/

では早速、内容に入ってまいりましょう!!

目次

気血津液の生理と病理

午前は、坂井祐太先生による「気血津液の生理と病理」。

気・血・津液については4月5月9月の講義で詳細に学んでまいりました。

それを今回再確認することと、

気血津液がどのように関連しあっているのか理解することが講義のポイントでした。

また気血津液は、それらの不足と停滞によって病理が形成されるため、生成メカニズムと生理を知ることが重要です。

生理から病理を導き出せるように!!

気は全身の上下内外のあらゆる場所を休みなくめぐっています。

その気の動きを昇降出入といい、昇と降、出と入のバランスがとれているのが重要です。

「昇」について

たとえば「昇」について。
「昇」は上向きの気の流れです。

昇ることによって上にある目・耳・鼻・口や組織、経絡、臓腑に到達してこれらを正常に機能させます。

また上向きの力によって腹腔内組織が下に落ちないよう支えています。

昇るということは下から上に持ち上がるということ。

具体的には、肝の昇発や脾の昇清・昇提、腎の蒸騰気化、肺の宣発です。

ではこの「昇」という動きに異常があると・・・

昇りすぎる→気逆
昇り足らない→気陥

という病的な状態になります。

この中の気逆には肝が大きく関わっています。

ですが、脾虚風動や腎虚肝鬱、脾湿肝鬱など、最終的な病理は肝気によるものでも、肝気をたかぶらせる要因が他にある場合があります。

北辰会は肝の治療が多いと思われがちですが、そればかりではありません。

最終的に肝が関与するけれども、肝を制御できなくなる理由は何か?

ここが分からないと、肝ばかり治療してその場は良くなったとしてもすぐに戻ってしまうということになりがちです。

肝は叩けばいいってもんじゃない。

坂井先生の熱意が伝わってくる、分かりやすい講義でした。

 

背候診の実技

午後は背候診の実技。
いつもは午前に実技があることが多いのですが、今回は午後に実技の時間。

これが実は皆さんに好評だったようです!
はじめに尾崎支部長によるデモンストレーションがありました。

そしてそのあとは、聴講生と会員とに分かれ・・・

聴講生は坂井祐太先生により詳しい説明を聞きます。
はじめて参加される方にも分かりやすいように説明してもらえるので安心ですよ!!

金子太先生による背部のツボのとり方の図。

背部兪穴を学校では一行線、二行線と習いますが、

北辰会では棘突起の真横のラインを一行線として、三行線までとります。

詳しくは「体表観察学」などの書籍にありますので読んでみて下さいね。

 

そして2人1組でお互いに話し合いながら体表観察を行いました。

今回は実技途中に藤本新風副代表が予告なくご登場!

指導してもらったりツボをみてもらったりした方はとてもラッキーです☆

基礎中医学(二便)北辰会バージョン

午後2つ目は、佐藤達也先生による「基礎中医学(二便)北辰会バージョン」。

そもそも二便についてどう思いますか?と。

恥ずかしいとか、主訴とは関係ないことを聞いて不快に思わないかとか、思っている方はいませんか?

二便は全身の門戸である、と言われています。

なぜ主訴ではない二便について聞いているのか、術者が二便について理解が浅いと、患者さんに見破られてしまいます。

理解の浅さは聞き方や雰囲気に出てしまうのですね。

この二便を伺うことにより、寒熱・虚実といったフィルターで、病が大きくどちらに傾いているかが捉えやすくなります!

二便の問診のポイント

たとえば、大便の形状や排便感覚、小便の色や臭い、量、排尿の感覚などを聞いていきます。

尿の色が濃い、臭いがつよい、排尿時の灼熱感など→熱
尿の色は陽気があることによってつくのですね。

排尿による全身倦怠感など→虚
排尿で水が出るときに正気も一緒に出ているため虚の人だと全身倦怠感が出てしまうのですね。

そして正常の大便や小便がどんな状態か。

二便ができるのにどの臓腑が関わるのか。

などといったことが分かっていないと治療ができない、と佐藤先生は仰っていました。

 

たとえば、小便ができるまでに
脾胃・小腸・肺・膀胱・三焦だけではなく心・肝・腎も大きく関与しています。

肝の疏泄作用、腎の陽気、気化作用、そして心が安定しているからこそ、

各臓腑は正常に働くことができます。

このような生理をもとに病理を導いていくと…

一つの例として、気血津液を停滞させずにめぐらせる肝の疏泄作用が失調すると尿が出にくくなるということがあります。

佐藤先生の身の回りの二便のお話が混じりながら、あっという間の1時間講義でした!

 

そしてこの定例会で学んだ事を定着させるには、復習が大事なのですね。
一つ一つ身につけていけるように、頑張ってまいりましょう٩( ‘’ω’’ )و

以上、ブログ課小倉でした(‘ω’)ノ

 

講師プロフィール

坂井祐太先生  准講師
江戸川鍼灸院

佐藤達也先生  講師候補
伝統鍼灸 月晶院

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