中医学の神・精の基礎知識 & 臨床で欠かせない婦人科基礎!

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皆さん、こんにちは( ˘•ω•˘ )
ブログ課支部スタッフの小倉です!

これまでこのブログ上では定例会の内容をご報告しておりましたが、今後は、
北辰会方式の鍼灸治療とは!?
という疑問にお答えすべく、より詳しく学術的な内容を含めてご紹介していきたいと思っております!

目次

中医学の基礎知識(神・精)

今年は一年を通して基礎中医学について、北辰会定例会スタンダードコースで細かく勉強してまいりましょう!
ということで、
4月、5月と、気や血について学んできました。。。

今回6月25日(日)に関東支部で開催された定例会では、
実技(原穴診)や基礎中医学(神・精)、婦人科基礎について学びました!

車に例えると?

「皮毛肌肉筋骨」=車のボディ

「五臓六腑」=エンジン

「精」=燃料

「気」=燃料から生まれたエネルギー

「神」=運転手
(北辰会方式理論篇より)

この中の、燃料と運転手にあたる神・精についてもう少しみてみましょう。

神と精について

精とは、人体を構成するモノでありエネルギーの大本。

神とは、精神的な活動、精神そのもの、生命力そのもの。

この神については、臨床において、望診・眼診・舌診・脈診で患者さんの神の状態をみていますね。

「精」というエネルギーの大元があり、

「神」のはたらきによって「気」が流れたり散ったり、

あるいは凝集して「血」や「津液」を化生したりして「精」を補おうとする、

という神と精の関わりがあります。

また北辰会方式ではこの神に着目して癌による疼痛などの緩和につなげております。

基礎中医学(神・精)の講義中の竹山悠樹先生☆

同じく実技中の竹山先生です。

竹山先生からのメッセージです。
「神、精というと、読んでもよく分からん、と言う部分だと思います。ご理解の一助になっていると幸いです。」

婦人科基礎

女性患者さんの多い鍼灸臨床において欠かせないものの1つは、婦人科。

不妊や痛経、月経不調、崩漏、乳汁不通、悪阻、滑胎、胎動不安、妊娠水腫、産後発熱などなど

女性特有の症状も鍼灸の効果は期待できますし、女性生理を知る事で女性患者さんの治療にも役立ちます☆

女性には、女性特有の器官(子宮や乳房など)があり、
月経・帯下・妊娠・出産・授乳・閉経などの生理があります。

黄帝内経・素問の上古天真論篇

“女子七歳腎気盛.歯更髪長.二七而天癸至.任脈通.太衝脈盛.月事以時下.故有子.三七腎気平均、故眞牙生而長極.四七筋骨堅.髮長極.身體盛壯.五七陽明脉衰.面始焦.髮始墮.六七三陽脉衰於上.面皆焦.髮始白.七七任脉虚.太衝脉衰少.天癸竭.地道不通.故形壞而無子也.”

(現代語訳)

「女性は、7歳で腎気が盛んになり、歯が生えかわり髪が長くなる。

14歳(7×2。以下7の倍数で増えます。)で、天癸が至り任脈と太衝脈が盛んになり、月経が始まり、妊娠が可能になる。

21歳で、腎気が充満し、智歯が成長し、身体の丈も伸びきる。

28歳で、筋骨はしっかりして、髪ののびも極まる。この時期は身体が最も強壮です。

35歳で、陽明脈が次第に衰え、顔面部がやつれはじめ、髪も抜け始める。

42歳で、3陽脈は全て衰えるので、顔面部はやつれて、頭髪も白くなる。

49歳で、任脈は空虚になり、太衝の脈は衰え、天癸が竭きて、月経が停止する。それゆえ身体は老い衰え、再び子供を産むことはできない。」

とあるように、女性生理の自然な盛衰変化は、腎気の盛衰変化とリンクしています。

腎は衝脈・任脈の本

そして腎は衝脈・任脈の本となす、と言われています。

なぜなら、衝脈も任脈もともに腎の主る胞宮から起こり、衝任と腎は経穴が直接交会していますし、

また、腎気が盛んになると任衝脈が流通し月経が始まるためです。

女性生理には任脈・衝脈を中心に奇経が大きく関与しています。

五臓との関わり

また五臓もそれぞれが女性生理・病理と関わっています。

たとえば、

生理が遅れがちで、きても量が少ないという場合、
この際どんなメカニズムが考えられるかというと・・・

  • 腎・脾・肝・心・任脈・衝脈のどこかの虚で血海が充盛しない
  • 瘀血や湿痰が邪魔をして不通になり、生理が遅れたり少なくなったりする

が考えられます。

また月経周期や妊娠出産も、東洋医学的にメカニズムを説明することができます。

これらの女性生理・病理を理解することが、女性を診るときに大事なんですね。
(・_・D フムフム

婦人科基礎を講義してくださった本山裕子先生☆

本山先生からのメッセージです。

「婦人科の基礎は、きちんと理解すると女性の患者さんの弁証、治療に役立ちます!

勉強方法としては、例えば「生理痛」「不正出血」など、

一つの症状に絞って、各弁証それぞれにどのように五臓が関わるか学んでいって、

少しずつ理解の幅を広げていくのも手かと思います。」

本山先生、竹山先生、ご講義とメッセージをありがとうございました(*’ω’*)

一人で本を読んでもなかなか理解できないところを、定例会にきて講義を聞いたり先輩に聞いたりして、だんだん理解をすすめていけるように、一緒に勉強してまいりましょう(‘ω’)ノ

以上、ブログ課小倉でした(=゚ω゚)ノ

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