万病を治すために必要な、問診・切診・病因病理の基礎とは!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

皆様こんにちは(´・ω・`)!!こぐまちゃんです。
こぐまは風の子元気な子~~(´・ω・`)

皆様はいかがお過ごしでしょうか??
月日は早いもので、昨年もあっという間に過ぎ2018がスタート・・・。
今年もどうぞよろしくお願いいたします!!!!

1月21日のスタンダードコースは高津ガーデンで開催されました。
さて、今回の定例会は今年一発目!!

お外は少し春の陽気を感じる様なポカポカ日和、たくさんの先生方がお越しくださいました。
では今回の講義にズームイン👉してみましょう(*´▽`*)☆彡

目次

北辰会方式の問診~臨床家のための問診~

講師:山本克仁先生

北辰会方式の問診

北辰会では弁証問診を行います。
この弁証問診を行う上で、まず重要なことが〝下調べ〟です。

主訴から弁病を調べ、その弁病に対して歴代の医家が経験してきた内容を踏まえた上で、目の前の臨床に臨むわけですね。

下調べをする取っ掛かりとして、『中医診断と治療』『実用中医内科学』はお薦めですが、北辰会のテキストをはじめ、中医各科の専門書にも学んで理解を深めていきたいものです。

👉ちなみに北辰会HPより、北辰会の症例を疾患名から文献検索できる機能がございますので、是非ご活用くださいね(・ω・`)ワンダフルぅぅ!!
https://hokushinkai.info/case_search.php

目的意識を持った問診の方法とは

問診をする際のポイント。
患者さんの発言をただ聞くだけでなく、術者が病理的関連に意識を置き、情報を繋げながら問診を行うことが重要です。

例えば、、
患者さん:「寝汗がありました」
術者:『お通じはどうでしたか』
患者さん:「兎糞便でした」
術者:『では、手足の状態はどうでしたか』
患者さん:「就寝時に足底が火照ります。」

(・_・D フムフム
これらの問診情報を繋げることで、この患者さんは陰虚の側面がある可能性が高いことがわかりますね。

北辰会独自の問診~正邪弁証~とは??

北辰会カルテに“肉体負荷試験”という項目があります。
肉体負荷による症状の出現の有無や主訴変化について問う項目です。

八網弁証で虚実挟雑証の場合、この肉体負荷試験を利用した問診を使用することで正気虚と邪気実のウエイトを把握することができます。

その肉体負荷試験の項目のひとつに“入浴”という項目があります。
全入浴時間、湯船につかっている時間、湯の温度などを問診します。

ポイントは入浴後の倦怠感を問うこと!!

すっきりして疲労感が取れるのであれば気虚とは言い難くなりますし、入浴後もしばらく倦怠感や自汗が止まらないのであれば気虚の可能性があります。

仮に、全身倦怠感が出たとしても数十分たてば回復する場合は必ずしも気虚とは言い難くなります。
あるいは、気虚があったとしても大したことのないレベルである、と考えることができるのです。

この正邪弁証は標本主従を明確にする上で重要な弁証となります。

問診の達人になるために

まずは各問診内容の臨床意義を把握し、弁病を踏まえた下調べをして、病理を意識した意図的な問診を行う。つまり実践あるのみぃ(`・ω・´)!!!

北辰会方式の体表観察

講師:油谷真空先生

北辰会の四診合参とは

まず、弁証論治をするには四診合参が不可欠です。
しかし、中医学では望診・切診による情報量が舌診・脈診に偏っており、絶対的に少ないのです。

北辰会の場合、、

  • 望診では‥気色診、舌診、眼診、爪甲診、皮膚、毛髪など
  • 聞診では‥体臭、声、話しぶり
  • 切診では‥脈診、腹診、原穴診、背候診、尺膚診、井穴診、空間診

つまり→
問診での様々な情報+体表観察からの様々な情報=病因病理・弁証へとつなげていくわけです。

北辰会の井穴診とは!!!

井穴診では臓腑・経絡の異常、経筋の状態を判別をするために用います。
更に急性疾患、或いはかなりの慢性疾患の診断部位且つ、治療穴として井穴を用いる場合があります。

どの部分で井穴を診るのか

当会では通常一般的な井穴で診るだけではなくPIP関節、MP関節、裏井穴なども指でつまみ圧痛を中心に診ていきます。

北辰会の体表観察法の種類は様々です。
一方向だけでなく、多面的に観察を行うからこそ、正確な弁証論治に繋がることができるのですね。

北辰会の定例会では体表観察の実技指導も行います。
気になる方は、まずは聴講で定例会にご参加していただいて、是非とも体感してみてくださいね(*^-^*)

ちなみに以前、こぐまが井穴診受けてみると、こぐまの井穴は痛いところだらけでしたww

素敵な鍼灸師になるため、まずは健康な身体づくりですよね・・・
一から出直してきますε≡≡ヘ( ´Д`)ノ

病因病理チャート作図

講師:藤本新風先生

本講義は1コマ目「北辰会方式の問診」、2コマ目「北辰会方式の体表観察」の講義の内容を踏まえての講義でした。

病因病理チャート図とは

北辰会では病の本質は「証」ではなく、「病因病理」にあると考えています。
分かりやすく例えると、「証」は「静止画」であるのに対し、「病因病理」は「動画」と言えます。

常にその患者さんの病のストーリーを意識することが重要なのですね。
また、その病のストーリー。即ち、病因病理を図式化したものが「病因病理チャート図」です。

問診をする時も、体表観察をする時も、常にこのチャート図を頭の中で作成しながら行うことが重要です、と講義の中で話して下さいました。って言われても難しい〜!?

矢印一本一本に責任を持つ!!

病因病理チャート図を作成する際「七情不和」→「肝気鬱結」という具合に、なんとなーく矢印を引きがちですが、、、

実は、この矢印一本一本にどのような意味があるのかを意識しなければなりません。

っとここで、いきなりクイズです!!

先ほどの「七情不和」と「肝気鬱結」の間にある矢印、①〜④の中でどのような意味があるのでしょうか?

① 病因と病理をつなぐ
② 病理と病理をつなぐ
③ 病理と病症をつなぐ
④ 病症と病因をつなぐ

 

 

 

答えは①でした!!

更に、「七情不和」→(肝失条達・疏泄失司)→「肝気鬱結」というように、一本の矢印に対して中医学的に詳しく解説することもできるのです。

ここまで説明できたアナタ!!北辰会マスターに一歩近づきましたね!!

本日の講義を振り返って・・・・

今回の講義内容は一日中座学という珍しい定例会でした。
改めて四診合参の重要さ、そして様々な知識を掘り下げ理解しなければならない大切さを痛感いたしました。
これからも北辰会でスキルアップを目指し、研鑽してまいります。

ご興味のある方( ^ω^)・・・
そして興味はあるけど一歩が踏み出せない方
どの勉強会に所属しようか迷われている方
学生の方

ぜひ悩まず、お気軽に北辰会の聴講にいらしてくださいね(*^-^*)
講師、スタッフが丁寧に対応させていただきますのでご安心を!!

それでは次回の定例会でまたお会いしましょう(*´▽`*)

参考文献:北辰会方式理論編

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

多くの鍼灸師・医師が学ぶ、北辰会方式の最新情報

日々の臨床において、好ましい効果が得られなかったり、

治療の根拠が曖昧になって次の打ち手に迷ったりしていませんか?

北辰会では

・中医学の理論を体系的に習得

・日本や中国を中心とした古典の学習

・鍼灸と漢方薬の基礎と応用

・多数の難病・重症の治験例・カンファレンス

・少数鍼による無駄のない負担の少ない配穴

・日本古流派の考えを取り入れた手技

・現代で求められる衛生面・インシデント予防の知識

を学ぶことができます。

これにより、今まで手に負えなかった疾患や、西洋医学でも難しいとされる疾患を治すことができます。


一般社団法人 北辰会の最新情報はこちら

SNSでもご購読できます。