1本鍼で病気がよくなるために。太極陰陽論を学ぶ。

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今年の長い夏の長さが過ぎ去り、涼しくなってきた頃、

2018年9月16日(日)に東京・高田馬場にて北辰会関東支部スタンダードコースが開催されました。

3連休の最中ではありましたが、多くの方がお集まり下さいました(^o^)

東洋医学を実践していく上で大事なのが、その基本思想となる太極陰陽論です。

では太極陰陽論とは一体何でしょうか?

そして弁証シリーズ、今回は病邪弁証。

早速詳しく見てまいりましょう(^o^)丿

目次

太極陰陽論


講師:尾崎真哉支部長

東洋医学を実践していく上で大事なのが、その基本思想となる太極陰陽論です。

基本であるのに、理解して実践するのはとても難しく感じるところです。

尾崎先生は、臨床例を出しながら熱く解説して下さいました。

太極陰陽論16の法則

中医学では、陰陽の法則として陰陽対立、陰陽互根、陰陽消長・・・など8つの項目があげられています(WHO基準)。

北辰会方式では、いくつかの法則を加えて太極陰陽論16の法則としてまとめています。

つながってつながらない論理

この16の法則の1つ、「連続性と不連続性の法則」。

つながってつながらない論理、と言われています。

たとえば

  • 表証と裏証

表邪が侵襲して裏に影響し下痢や嘔吐をすることがあります。この関係性では表裏はつながっており、解表のみの治療で治癒するケースも多いです。そうすると表裏は「つながってつながらない」と言えます。

  • 衛気と営気

営衛はともに流れるため、衛気のアプローチで営気を動かすこともできるという面ではつながっていますが、深い陰邪を瀉法する際は、ある程度営気を意識した刺鍼が必要な場合もあり、「つながってつながらない」面があります。

陰と陽は別々でありながらも連続しているという、太極陰陽の認識方法を示しています。

一本鍼で病がよくなる

森羅万象は一元の気から生じており、気の法則(太極陰陽の法則)に則っています。

太極陰陽論は北辰会の鍼灸臨床を行う上での基本法則です。

各種弁証をする上ではもちろん、診断のための体表観察、刺鍼する場としての経穴反応、押手と刺手、治療による人体の変化とその評価、それぞれに太極陰陽論の16の法則が働いています。

陰陽の失調を整えることが鍼灸治療の真髄であり、1本の鍼で気を調整し陰陽を整えるため、ダイナミックに効果をあげることができるということ、

また太極陰陽論は、藤本蓮風会長が長年の臨床実践と、弁証法論理を研究する中で編み出されてきた法則性であり、非常に鍼灸臨床において実践的な考え方なのです、と力強く仰っていたのが印象的でした。

心持ちの大事と太極陰陽論

今年11月に大阪で行われる伝統鍼灸学会や、年末の関東支部年末代表講演もテーマはすべて打鍼です。

また北辰会では、太極陰陽論を駆使して徹底的に解析を行った上で発揮される、夢分流が解いている心持ちの大事を重要視しています。

この心持ちの大事への理解にも太極陰陽論がつながってくると仰っていたのが興味深く、自分でも理解を深めていこうと思いました。

病邪弁証


講師:竹山悠樹先生

弁証とは

漁をするときには目的とする魚によって大きい網、細かい網を使い分けます。それと同じで弁証という網を使い分けることによって、色々な側面から疾病(魚)の状態を捕らえていきます。

つまり、病邪弁証では、病邪という側面から見ることによって、より立体的に病の原因を探っていきます。

竹山先生は、熱中症や水虫、風邪、エボラ出血熱、などの具体的な話を出しながら分かり易く解説して下さいました!

原穴診実技


実技デモンストレーション:尾崎真哉支部長


初級実技デモンストレーション:竹山悠樹先生

お昼のミニ講義

本部ではお昼の時間に講師候補によるミニ講義が開催されていますが、今月から関東支部でも開催します!

講義内容はそれぞれの先生が決めているので、毎回異なる内容となります。

お昼のミニ講義第1弾は、圡田丈先生による「食について」です。

1日3食というのが一般的に言われていますが、古くはどうだったのか?

何も飲食せず呼吸だけで生きているブレサリアンのお話など、興味深いお話をして下さいました(*’▽’)

会場からも、面白かった!という声が多くありました(^o^)丿


実技中の圡田丈先生

関東支部年末代表講演

今年も残り3か月です。

年末と言えば・・・

12月16日(日)に東京衛生学園で行われる関東支部年末代表講演☆

申込みが先日より開始いたしました!

詳しくは「2018年関東支部年末代表講演のお知らせ」をご覧ください。

人数が限られておりますのでお早めにお申し込みください(^^)/

以上、ブログ課支部スタッフ小倉でした(*’ω’*)

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