傷寒論における清熱と駆瘀血の関係を大黄から考える

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2019年6月16日(日)にたかつガーデンにて本部EXコースが開催されました!

午前中は水本淳先生による傷寒論、午後は代表講演、実技デモ、 EX臨床実技と内容の濃い一日でした!

目次

傷寒論における清熱と駆瘀血の関係を大黄から考える

水本淳先生

毎年恒例のシリーズ傷寒雑病論!正講師の水本淳先生が「傷寒論における清熱と駆瘀血の関係を大黄から考える」を講義してくださりました。

鍼灸師も漢方薬で治す理論を学び、それを鍼灸に応用することでさらに臨床の幅を持たせることが出来ます。

今回はさまざまな症例を通じ苦味剤の大黄が督脈の至陽穴として配穴できるのではないか?と提唱をして下さりました。

講義の中で特に印象的だったのが、漢方は病の部位や方向を確認することが出来るということでした。

漢方は莫大な情報を歴代の名医が臨床を通して、どのような症状の時にどの漢方薬を使うのかを集積しています。

そのため条文を見れば、病の部位や方向を理解することが出来、そのまま臨床に生かすことが出来ると。

これは、我々が体表観察で確認できることと繋がるという点が素晴らしいと思います。

また水本先生は『中国針灸穴位通鑑』に記載されている「膈膜は銅鑼のようなものだ!」との表現もご紹介下さり、なるほどなぁ~と感じました。

銅鑼を打つと響いて音が広範囲に伝わるように、膈膜を動かすことによって、身体全体までうねり動くということです。

東洋医学は内臓を開けて見ながら治療を行うわけではないため、イメージが重要になります。新たな至陽穴の使い方イメージを提唱してくださりました!

質疑応答でも至陽穴に関する質問が出て、活発な意見が飛び交いました♪

代表講演

藤本新風代表

代表講演では、腹部の経穴に関する座学と、腹部への刺鍼のデモンストレーションが行われました。

石坂宗哲、沢田健の腹部に関する見解や、杉山真伝流、徳本多賀流などの日本の鍼灸古流派の腹部の捉え方を解説頂き、その上で、北辰会の考え方、実際の実技を披露頂き、大変学びの多い時間となりました。

EX臨床実技

臨床実技では、聴講生班・初級班・中級班・上級班に分かれ、聴講生班と初級班は前回までの復習、中級班以上は総合判断能力を培う時間でした。

それぞれの学びたい内容に応じて指導を受けられるので、皆さん楽しく真剣に実技を行なっています。

講師養成クラス(准講師・講師候補)

別室では、講師養成クラスが開催されました。

北辰会方式を深く広く習得し伝えていくために必要不可欠なことを学びます。

以下の動画は、撓入鍼法の刺手のみの映像です。術者は油谷真空先生です。

普段の臨床では、もちろん押手を使いますが、このように刺手だけで訓練を行ったり、型物通しや浮物通し、他にも様々な訓練の方法で技を磨いていきます。

基礎中医学 津液

伏原英二先生

ミニ講義では津液の基礎について学びました。中医学の基本を知ることで共通言語を手に入れることができます。

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