新型コロナウィルスに対する予防診療の方針

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新型コロナウィルス蔓延の現状において

(一社)北辰会 藤本新風

『霊枢』五変(46)では、斧や鋸で木を切るにあたり、木材の堅脆の違いによって切り易さが異なることを喩えとし、それはまたヒトにおいてもそれは同様であると論じている。

つまり、斧や鋸を「外界から受けるウィルス」と見立てた場合、木材の堅脆は各人の「正気の強弱」であり、切る、すなわち「感染」という条件が同じであったとしても、正気の強弱如何によって病情の軽重が異なる、ということである。

現代中医学では今般の新型コロナウィルス(COVID-19)を、「寒湿疫」によるもの、と理解している。感染するウィルス(邪気)自体の属性は「寒・湿」であるとともに、非常に伝染性が強い、という特徴があるということだ。

中国「新型冠状病毒感染的肺炎診療方案(試行第四版)が

(1)初期:寒湿鬱肺

(2)中期:疫毒閉肺

(3)重症期:内閉外脱

(4)回復期:肺脾気虚

と段階を分けしていることは参考になる。

また、感染後は湿熱毒となるため感染性が強く、また重篤化しやすい、と蓮風会長は見解を述べている。

また最新版は試行第七版となっているが、中医治療として本病は、疫病の範疇で病因として疫癘之気を感受して、各地の病状の根拠はそれぞれの地域と異なった体質により違ってくるため辨証論治が大事としている。

新型コロナウィルスが蔓延する現状において、多くの方々を守るために我々は最も何を重視すべきか?

「邪之所湊.其氣必虚.」『素問』評熱病論(33)

「正氣存内、邪不可干」『素問』刺法論(72)

常のように多面的観察によって病因病理の把握・弁証を行い、1本鍼を中心とした手法で陰陽を調和させ、常に正気を高めておくことこそが我々の診療指針である。

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