雑誌 『臨床透析』2022年 6月号 特集「CKD 診療における漢方と補完代替療法」に藤本蓮風会長、油谷真空理事、藤本新風代表執筆の記事が掲載!
(一社)北辰会 理事・正講師、医師 村井 和
みなさんにうれしいお知らせです。
雑誌『臨床透析』に、藤本蓮風会長、油谷真空理事・正講師、藤本新風代表が執筆した記事が掲載されました。
タイトルは
「COVID-19に対する鍼灸治療と新たなウイルス感染への治療戦略−僅少の患者の鍼治療経験から」
この雑誌、タイトル通り、主に透析を専門とする医師が対象なのですが、本号の特集「CKD診療における漢方と補完代替療法」は、日本の大学としてはじめて近代西洋医学と代替・相補・伝統医療を統合した統合医療の診療をおこなう東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニックを開設され、今年4月開講の神奈川歯科大学大学院統合医療学講座では特任教授として次世代の指導にあたっておられる川嶋朗先生が、guest editorとして編集を担当されました。川嶋先生は著作も多く、テレビでもお馴染みですね。
今回の特集は、これまで漢方や補完代替医療と全くご縁がなかったであろう透析専門の先生でも、「そろそろこの分野についても勉強しておかなくては時代に取り残されるな」と感じてしまいそうな、分かりやすく魅力的な内容で、この医学に対する川嶋先生の溢れるような熱い想いが読んだ者の心と頭に伝わってきます。
みなさんも、今回の特集を読んで、この熱い想いのシャワーを浴び、そのパワーを行間から感じてみてください。
ここで、本題の「COVID-19に対する鍼灸治療と新たなウイルス感染への治療戦略−僅少の患者の鍼治療経験から」について、簡単にご紹介しますね。
図「疏肝解鬱をkeyとして速やかに改善したCOVID-19の1症例」では、膨大な内容がチャートを用いて、簡潔にわかりやすい形で解説されています。
今後、我々がまた新たな未知の感染症と対峙することになった時、いったい何を指針とすべきなのか。
この記事の中から、その大切な指針のうち、1つだけご紹介します。
「三因制宣(さんいんせいぎ):病を見立てる場合、その①地域、②時期、③個体の3つの特殊性をよく吟味して診療、診断、治療すべき。」
今回の症例では、この3つのうち特に③の個体、その特殊性を生かさなければ、速やかな治癒に導くことは困難でした。
It depends on the person! おっと、興奮のあまり英語が出てしまいました。
きめ細やかな治療ができるのも、鍼ならでは!
この素晴らしい医学を、私たち後進のために、全て与えてくださる蓮風会長、北辰会の全ての先生方、そして今は亡きこの医学の先達に、ただただ感謝すると同時に、奇跡と言えるような臨床治療をさせていただき、患者さんとともにその喜びを味わえることに感謝します。
みなさん、北辰会で共に楽しく学んでいきましょう!