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学術部報告 雑誌掲載情報!!
~ Tehamo4号 <特集>帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛の治療とQOL ~
文責 奥村裕一
■症例報告
帯状疱疹関連痛への治療-北辰会方式および西洋医学的治療による1症例
藤原クリニック 藤原昭宏
現在非常に希少になっている鍼灸関連雑誌に随時北辰会は貢献させて頂いております。
Tehamo|森ノ宮医療学園出版部 (morinomiya.ac.jp)
上記クリックして確認してみて下さいね !
今回、編集者からも帯状疱疹については、「コロナ禍も相乗して近年患者数が増える傾向にある中、ぜひ臨床の参考としてほしい内容です。」と言われるように、私も御高齢の方だけでなく30~40代の方々も最近増えていると、皮膚科専門医もおっしゃっていたのを耳にしています。
そして続いて本誌の編集者からの記事に、「なによりも適切な治療やアドバイスをしてくれる医師、治療者に出会えなかった痛みが最大の不幸である。」と藤原昭宏先生の言葉を引用され、患者の気持ちを代弁するものと紹介されています。
いつもながらウイットに富んだ藤原昭宏先生ならではの解説で、なるほどと感心したり、関西人らしいざっくばらんな表現に微笑んだりしがら学べるのがありがたいですよ。
さてその目録は
1) 帯状疱疹関連痛についての西洋医学的知識
2) 帯状疱疹関連痛に関する中医学的知識
3) 北辰会方式の鍼治療について
4) 症例提示と考察
5) 帯状疱疹関連痛治療に鍼治療の果たす意義
など至れり尽くせりの内容です。
とりわけ考察では、「個々の症例に応じて弁証論治は自ずと変わってくるが、鍼治療によって邪毒を少陽→陽明→太陽へと治していく鍼治療(漢方含む)の知識と姿勢があれば、PHNは完治せずとも難治性難病にはならない。」と六経弁証的解析の斬新さと、きっぱりと長年ペインクリニックで培ってきた経験をもとに断言される姿勢に感服いたします。
そして最後にとして、「今回の帯状疱疹関連痛の治療に当たっても、PHNという難治性慢性疼痛の症例に鍼灸は局所性疼痛ばかりに囚われるのではなく患者の個体そのものにアプローチして、HZの邪毒を見事に追い払い不活化して、患者本来の体質そのものを復活させた。その偉大な力にEBMに雁字搦めになっている西洋医学の治療者(医師)はまだまだ気付いていない。ENBMを理解した集学的治療のメンバーに鍼灸師の名前が当然の如く並ぶ日を私は切望している。」と藤原昭宏先生は締めくくられています。
自らも含めて北辰会メンバーとして期待に添える準備を怠ってはいけないなと思う次第でありますね。
またENBM(Evidence and narrative based medicine)など、Tehamo4号<特集>帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛の治療とQOLにて、他の執筆されている先生方の論考も是非読まれて理解を深められることを希望いたします。