第2回目も好調!9月の打鍼実技

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こんにちは! 涼やかな秋風が吹く頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

台風一過の東京・高田馬場で、9月関東支部定例会が開催されました。

打鍼実技も2回目となり、会場は参加者の熱心なムードに包まれました。

目次

午前(10:00~12:00) ST基礎実技(腹診・原穴診)

最初は坂井祐太正講師による腹診、原穴診のデモンストレーションが行われました。

腹診デモでは「切診の前にまず望診する」ことの意義について解説してくださりました。

腹部は五臓を収めるデリケートな部位なので、術者はいきなり触るのではなく腹部の色、光沢、腠理の広がり、左右の肋骨弓の様子、臍の歪み、深浅などを観察し、その上で腹部の上下左右のバランスや経穴(中脘、関元、梁門、大巨など)の状態を手掌全体で診ていきます。

原穴診デモでは、W H Oの標準経穴部位と北辰会方式では若干異なっている点について説明していただきました。例:陽池、神門、腕骨、丘墟、京骨(穴処については「藤本蓮風 経穴解説」をご参照下さい)

また、臨床現場では固定観念にとらわれず、経穴の反応を広く見ていくことが大事とおっしゃっていました。

デモの後、参加者は初級班と中級班に分かれて各自で腹診・原穴診を行い、自分の診立てを講師の先生にチェックをして頂きます。普段の臨床現場で他の人に指摘を受けることがないため、この確認の機会はとても貴重です。

「腹診の目的は邪実を見つけることですよ」と講師に指摘された時、私はハッとしました。いつもの経穴の虚実を探る感覚でなんとなく腹部を診ていて「腹壁の緊張=邪」を捉えるという観点が抜け落ちていたからです。

北辰会では腹部の診察診断に夢分流腹診術を採用しています。夢分流では疾病は気血の鬱滞(邪)と考え、腹部の緊張(邪=気血の鬱滞)を解消すれば病が治るという考えの下で治療を行なっています。つまり腹診における実邪とは、経穴の虚実とは意味や次元が違うのです。

その理解が曖昧であったため、今まで「腹部の邪実に補法」する時「実に対して補法?」という疑問をなんとなく感じていたのですが、ようやく解消されました。

受講者の声

  • 表在と深在の邪の捉え方をわかり易く教えて頂きました。
  • 基礎から丁寧に教えて下さって大変勉強になりました。感じられなかった感覚も、わかるまで色々とご教示くださりとても有り難かったです。

午後(13:30~15:30) :EX 応用実技(腹部打鍼術+原穴診)

初級班・中級班に分かれての応用実技練習が行われました。初級班は「打鍼が全くの初心者」と「研修会などで打鍼の講習を受けたことがあるが臨床では使ったことがない人」の2つに班分されるため、未経験者でもレベルに合ったキメの細かい指導を受けることができます。

私は夏季・冬季研修会で打鍼講習を受けたことはありますが、臨床での経験がないため初級班に参加しました。

初級班では、腹部を使った練習の前にまずはタオルの上で押手の作り方、鍼の正しい持ち方、鍼をスムーズに動かす練習、槌の叩き方の使い分け(陰打、陽打)などを指導して頂きました。

練習の後、実際に腹部に火曳きの鍼や散ずる鍼を受講者同士で行ったのですが、タオルで十分練習したおかげで、ぎこちなさがとれて鍼の動きもスムーズになりました。

また腹診を行う際は腹部の数センチ前から「衛気を感じながら触れる」事、押手は中指に示指をそえることを忘れない事など細かくチェックいただきより意識が高まりました。

受講者の声

・先生の打鍼の打ち手は少し強さが違えど、押手でそこは操作すると仰っていて、打鍼における押し手の重要性を改めて確認出来ました。

・実技中の姿勢や身体の使い方、触れ方など、細かなご指導をいただきありがとうございます。直接触れながら、触れられながらの訓練はイメージをつくりやすくなりました。

 

帰宅後、家族に打鍼を行なったのですが、翌朝「便通がよくなった!すごいね、打鍼!」と感謝されました。1日みっちり講師から丁寧な指導を受けることで、腹診・打鍼についての見識は深まりましたが、実際にこんなにも違う結果が出せるのか!と感動しました。

来月までにテキスト(鍼灸臨床能力 北辰会方式実践編)の腹診・打鍼のページをもう一度読み直して参加し、さらに深く学んでいきたいと思います!

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