第38回日本伝統鍼灸学会に参加して part①

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https://www.human-world.co.jp/newsitem.php?id=2226

 

webマガジンあはきワールド先日の伝統鍼灸学会の報告ページです。不参加の方はこちらで概要をご覧ください<m(__)m>

 

 

第38回日本伝統鍼灸学会は例年通り、東京での開催地、北区のタワーホール船堀で開催されました。

 

当日はあいにくの嵐でしたが、主催者側の発表では850名の参加があり過去最高の参加者記録であったとの事で非常に盛り上がりを見せた学会でした。会場は同階で2か所、移動も苦はなく非常にスムーズに会場が設定されておりました。

 

やはりこのような会場設営は余裕をもって講演が聴けて一番助かります。

 

発表頂いた先生方、参加された先生方は大変お疲れ様でした。

 

ご存知のように、日本伝統鍼灸学会はもともと日本経絡学会(1972年~1995年)から発足して、様々な伝統鍼灸(1996年の第24回学術大会)に携わる鍼灸の団体を対象とした学会として名称を変更して現在に至っております。

日本伝統鍼灸学会HP参照 http://jtams.sakura.ne.jp/main/?page_id=67

 

現在の学会の定義は、「中国の医学古典を基本とした日本伝統の鍼灸を研究対象としており学術の構築および、現実の医療に関わる鍼灸臨床学の確立や伝統鍼灸の研究・教育、普及・啓蒙の活動を通し、日本の伝統鍼灸の発展を目的としている。」となっております。

http://jtams.com/?page_id=2

 

前身団体の日本経絡学会の基幹を成していた「経絡治療」についてですが、経絡治療の定義ももともとは「経絡という概念、方法論を使用し、鍼灸の古典をその理論的根拠とした治療法とする。」と言った非常に広い概念規定であったようで、学校教育で教わった本間祥白氏の「鍼灸要穴の補瀉之図」にみられる、難経の18難(厳密にいえば原文の本意は異なり)、69難型、75難型の補瀉法を用い、二経或いは一経補瀉法をおこなうとされるものとは経絡治療の本来的な姿ではなく、もともと柳谷素霊先生は、本来の東洋医学の姿を求めて原典批判の元、変化する時代に合わせての「古典回帰」を提唱されていたのが根本だと伝え聞いております。

 

そこで、東洋医学のオーダーメイドの治療の煩雑さから、分かりやすさをコンセプトとして、簡易な治療システムを本間祥白氏が構築、当時、ジャーナリズムの世界に身を置き、理論家であった竹山晉一郎氏が広報役として広めて、簡便な法則のみが流伝して広がったのが「誤解された形で流布」して、ついこの間までの学校の教科書教育上で行われたのが実情のようです。

 

ですので、現在の経絡治療家の先生によりいろいろの型、スタイルがあると聞いているのは背景にはどの師匠筋について治療法を学んだのかという関係性も多く存在していると考えられます。

 

治すという事に関して、もともと山の登り方は様々存在しており、どのように登るかは色々あってよい。との考えに基づいている印象でした。

 

 

経絡治療の立ち上げに携わった、井上恵理先生は大変古典研究に熱心で、現在古典研究で有名な篠原孝一先生やその弟子筋にあたる長野仁先生、など多くの先生方が直接的にも間接的にも井上恵理やご子息の雅文先生の薫陶を受けて研究されてきたという貴重な話を学会終了後の「坂井先生の大反省会(笑)」と題したお疲れ様会で奥村学術部長よりご教授頂きました。

現代日本に生きる鍼灸師としては理解しておくべき内容だと思います。

 

 

ただ、経絡治療、先ほどの定義の様に広い概念で行けば、現代西洋医学派の鍼灸以外は経絡治療になってしまいますよね。。。。

 

「経絡治療学会」も15年ぐらい前に中医学の概念規定を取り入れ、新教科書を作った流れもあり、方向性が変わってきていると伺いますが、経絡治療の当事者ではないので何とも言い難いですが、今回の発表では多くは脈を整えるための本治法と標治としての症状への局所治療というスタイルは大きくは変わらない印象でした。実際の治療については推論の域は出ませんが。

 

part②へつづく

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