1979年、藤本蓮風氏が、その膨大な臨床実践から、
診断治療法則を誰もが実践できるように「北辰会方式」を提唱し、
それを学ぶ場として鍼灸学術団体「北辰会」を設立しました。
2009年に一般社団法人格を取得し、“限りなく名人に近い人材”を一人でも多く輩出し、
この医学を日本全国に広めることを最大の目的として、各種学習ツールを用意しました。
理念
東洋医学は真の医学である との立脚点のもと、
患者の“体”と“心”と“魂”の救済を目指します
北辰会における鍼灸治療の特徴CHARACTERITIC
現代中医学の用語を活用している
『内経』をはじめとする各種古典や医学史、思想史に学びつつも、論理性に優れた中医学の用語を活用することで、診断治療のプロセスにおいて定量化を計ることができると考えています。それによって、世界の漢方医や他流派との対話や意見交換も可能となります。
四診合参に基づき多面的に病態を把握する
患者によっては、あるいは術者の得手不得手によって、脈だけではわかりにくい、ツボの反応がわかりにくいなど、さまざまです。そこで、一つの診察法に偏重することなく、複数の診察法を駆使します(四診合参)。診断の引き出しが多い方が臨床においては圧倒的に有利です。
背候診・実技指導
気色診・舌診・実技指導
日本伝統鍼灸古流派の技術を用いる
繊細な日本人には、それに適した鍼と術があります。時代とともに、鍼具・鍼術も変化してきています。中国や朝鮮の鍼をそのまま踏襲するのではなく、日本の伝統的な技術を掘り起こし現代の日本人に合うようさらに工夫して臨床応用しています。
腹診術・実技指導
腹診術・実技指導
少数配穴にこだわる
診断が適切にできれば迷いなく少数配穴で治療ができ、劇的に効果をあげることもできます。これこそ鍼灸の醍醐味です。患者にとっても、術者にとっても、少数配穴で治療するからこそ、以下のメリットがあるのです。
1.どこにどのように刺せば効果があがるのかがはっきりわかり、臨床能力が向上する。
2.治療経過がおもわしくないとき、即時に修正可能となる。
3.患者の心身への負担が少ない。
鍼灸術のバリエーション
鍼灸は物理療法ではなく“気の医学”です。ただ刺すのではなく、どれだけ“衛気を意識した刺鍼ができるか?”“気を動かす刺鍼ができるか?” これを膨大な臨床実践の中で追求した結果、右記の術が確立しました。
1.あらたな刺鍼技術:「撓入鍼法(とうにゅうしんぽう)」
腹診術・実技指導
2.打鍼
腹部にのみ施す刺入しない鍼術で、鍼先が丸い特殊な鍼を用います。
3.古代鍼
鍼先は鋭利であるが、一切刺入せず、ときには接触させずに効果を出すこともあります。
4.左右整えの施灸
火熱刺激は強度なので、左右の経絡のバランスが崩れないよう、左右交互に施灸し、熱さの感覚が平均化するまで施灸する方法です。