学習の進め方、カリキュラムの意味北辰会方式の特長として、”医療としての診察・診断・治療が東洋医学の考え方で一貫している“ことが挙げられます。 |
初学者(目安として入会~約3年)
【自主学習】書籍&Eラーニング
・まずは『鍼灸医学における実践から理論へ』パートⅠを熟読いただき、北辰会の根本理念を学んでください。
・次に『北辰会方式 理論篇』・『北辰会方式 実践篇』・『体表観察学』の3書を柱としながら、その他の書籍『臓腑経絡学』『胃の気の脈診』『舌診アトラス』『弁釈鍼道秘訣集』『上下左右前後の法則』『経穴解説』など、各分野の専門書を通じて更に理解を深めていって下さい。
・上記3書の特に基礎的な部分に関しては、正講師が講義した内容を1年通してEラーニングで学習できるようになっておりますので、大いにご活用下さい。
・Eラーニングの内容は北辰会方式を学ぶ上での基本となっており、何年もかけて繰り返し受講して頂くため、1ヵ月に2~3教科を学ぶ形式になっております。一度で理解した気になるのではなく、繰り返し視聴することをお勧めいたします。
- 北辰会3書+その他各分野の専門書籍とEラーニングを活用し、自主学習で基礎固めを!
定例会&大型研修会
3年間は上記3書とEラーニングで理論的基礎を固めつつ、定例会では実技講義で各種体表観察を、症例解説(基礎)や症例レポート(応用)を通じて北辰会方式の四診合参を、大型研修会(夏季・冬季)では北辰会における治療(少数穴治療)の基礎である打鍼を学んでいただきます。
- 定例会:基礎〜診察〜診断を学ぶ。
- 大型研修会:診断〜治療を学ぶ。
【重要】北辰会方式を学ぶ上で、『書籍・Eラーニング・定例会・大型研修会』はセットになっています。すべてが繋がっているという意識で学習を進めて下さい。
中級者(目安として3年~10年)
・個人差はありますが、約3年で基礎的な部分は身に付けることが出来るようになります。ここからは基礎を固めつつも、臨床的な内容を学ぶ段階に入ります。この時点で開業される方もいれば、勤務鍼灸師として働かれる方もおられますが、理想としては各々の職場で働きながらも、藤本漢祥院や北辰会公認の研修施設で研修を受け、実際に北辰会方式の臨床現場に触れられることをお勧めします。実際にあなたの目で見るか否かで、その後の成長に大きく影響してきます。
・入会して3年経ち、受講回数などの基準をクリアしていれば、大型研修会でも打鍼だけでなく刺鍼や古代鍼の実技を受講できるようになります。普段の定例会における実技で体表観察を学ぶことにより、“衛気を捉える感覚”を身に付けることができます。さらに年2回の大型研修会で打鍼の練習をすることによって、“衛気を捉える感覚を刺鍼に生かす術”を学びます。そこからようやく刺鍼や古代鍼へとレベルアップしていけるようなカリキュラムを組んでおります。刺鍼を学ぶまでに随分時間がかかると感じられるかもしれませんが、ここが北辰会の刺鍼に対する必要かつ重要な伝統の“こだわり”でもあります。
・基礎が出来てくれば、講師になる為の〝講師登用試験〟を受験することも可能です。合格すれば講師養成クラスにて更にレベルの高い実技指導を受講することもできます。講師養成クラスでは、体表観察や打鍼の“指導法の指導”を正講師から直接学びます。現在の北辰会講師の多くは、この講師養成クラスで指導法を学び、学術・実技試験を合格したもの(正講師&准講師)で構成されているため、指導法にバラつきがなくなり、指導法の統一が実現されています。
- 定例会や大型研修会、Eラーニングで基礎を固めつつも、研修先で臨床の現場に触れる。
(初心者の段階からでも研修はお勧め!) - 定例会の実技で“衛気を捉える感覚”をつかみ、研修会では打鍼⇒毫鍼・古代鍼へとスキルアップを図る。
- 積極的に講師登用試験にチャレンジし、合格すれば、よりハイレベルな講師養成クラスの受講も可能。
上級者(10年以上)
10年経てば多くの方が開業しているでしょう。多くの先輩方は10年経っても定例会・大型研修会の参加だけでなく、藤本漢祥院や、その他公認研修施設の研修・見学を継続し、常に研鑽を欠かしません。
北辰会は学術・技術ともに常に進化しています。便宜上、スタンダードコース・エキスパートコースと分けておりますが、実際は基礎も応用もどちらも重要で、なおかつ進化し続けているので、継続して学習する必要があります。
定例会や大型研修会の実技班では『ベテラン班』といって、元講師やベテランの会員同士で治療をしあうなど、互いに研鑽できる場を設けております。
ベテランの先生の中には、講師として指導に回って下さる方々もおられます。指導すること自体が自身の学びにもなります。ぜひ積極的に講師登用試験を受験して頂き、次世代の会員への指導を担って頂きたいと思っております。
- 開業後も定例会・大型研修会、そして公認研修施設の研修・見学を継続し研鑽を重ねること。
- 定例会ではベテラン班で互いに研鑽を重ねる。
- 講師として後進の指導に携わることで、自身も更なる理解を深めることになる。
准会員B
准会員Bの先生方は、遠方にお住いの方や結婚して子育て中の方、ご家族の介護をされている方など、様々な条件で定例会や研修会に参加が困難な方が多いでしょう。このような条件下におかれる方々は、基本的にEラーニングをご活用いただきつつ、北辰会の豊富な書籍で学術面を修めて頂くことになるかと思います。しかし、その場合は実技面での習得は困難になるでしょう。条件の許す限りでよいので、定例会・研修会にも参加されることをお勧めいたします。特に大型研修会は実技時間も多いのでお勧めです。
夏季研修会
夏季研修会は、別名「打鍼研修会」と呼ばれています。北辰会では体表観察と刺鍼の間をつなぐ存在となるのが打鍼であると考えています。体表観察で捉えた衛気の状態を、どう刺鍼に生かすのか?これを学ぶのに最適なツールとなり得るのが打鍼なのです。藤本蓮風会長が歴代の内弟子に打鍼の練習を推奨しているのも、これが理由です。よって北辰会の夏季研修会は、2006年頃から打鍼に特化した研修会として継続し、2016年から打鍼術の基礎を修得した会員限定で刺鍼指導も導入しています。